大地こども園の子育て支援講座を受講して、感じたことや皆様にお伝えしたいことを載せます。(大地スタッフ宮平)
「物語に入り込む その2」
次に、絵本を読むときのポイントについてお話し致します。
「読み方」や「ポイント」と聞くと 絵本を上手に読む方法=その物語を大人が表現する、演じる と思われがちです。
しかし今回皆さんにお伝えしたいポイントというのは、 実は「オーバーリアクションをしない」ということなんです。
上手に読む人って登場人物によって表現を変えたり声色を変えたりなどして盛り上げ上手なイメージがありますよね。
よく、イメージやキャラを作って読むのがいいと思われますが、そうすると子どもたちが楽しんでいるのは絵本の世界ではなく、語り手の演技を楽しんでいる、という風になってしまうのです。
この物語ではなく、語り手に注目してしまう。一見子どもたちは笑ったりして楽しんでるように見えるのですが、絵本の世界に入り込んでいるわけではないのです。
絵本の読み聞かせのねらいとしては、子どもたちが絵本の世界に入り込んで味わうこと。
自分でイメージして入り込む体験を絵本を通して味わう。
なので、読み手の作ったキャラやイメージはなるべく抑え、オーバーリアクションを控えるというのがポイントになってくるのです。
さらに絵本や道具を使わずに物語を楽しむ、素話(すばなし)というのもあります。
淡々と語るようにし、本人の中でイメージが湧いていくようにするのです。
絵や読み手のオーバーリアクションなどの刺激がないと、「子どもにとってつまんないのではないか」と思われますが、言葉を通して子どもたちは想像の世界に深く入り込み、ものすごい集中力で聴きながらその世界を体験します。
子どもたちの想像力は無限大です。
また、毎回全く同じ物語(絵本)を読んでも、子どもたちは飽きることはありません。
子どもたちがいつのまにか覚えるくらい読んでも構わないのです。
なによりもお母さんの声が居心地がよく、読み聞かせの時間を通して何度でも聴いていたいと思うものです。
季節に合わせての物語や昔話、簡単な短いお話しでもいいです。
「むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。
おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯をしに行きました。
すると、川上から大きな桃がどんぶらこどんぶらことながれてくるではありませんか…」
お母さんの声を聴きながら、子どもたちはその世界を想像して心の奥深くで楽しみます。
時にはお母さんのオリジナルで、思いつくままの短いお話を読んでもいいですね。
親子で一緒に、もっと物語や絵本の世界を楽しんでもらえたらなと思います。
お読みいただき、ありがとうございます。
大地こども園
那覇市金城1-13-6
大地スタッフ 宮平